TOP > ARCHIVE - 2016年09月

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友達・棒になった男

友達・棒になった男 (新潮文庫) 文庫 – 1987/8/28
安部 公房 (著)


図々しくて
人の話聞かなくて
なぜか自分が悪者になってしまって
頼むから
何でもするから
勘弁してください


良くあるそういうの
見事な話の展開


鋭い観察眼から
面白おかしく
ごく自然に
かなりおかしな状況を作り出す


安部公房恐るべし


読み始めて
あっという間に
舞台に引きずり込まれる


後戻りできない
人世もおんなじか


自分の力でどうにも
コントロールできない
少しは抗いたい


勝負はいかに鼻づらを引きずり回すか


それは強い自分を
どれだけ世に示せるか
試されているかのようだ


ああとにかく鼻づらを
これでもかというくらい
引きずり回すんだ


ところで犬もそうやって調教する
右に行こうとすれば左に
餌を食べたいのを待て
とにかく
ご主人の言うことを聞かないと
餌にありつけない
やがて従順な犬になり下がる


そう鼻づらを引きずり回すとは
こういうことだ


主人となるか
犬となるか


勝負はいかに鼻づらを引きずり回すか


普通の棒にはなりたくない
棒じゃない
別な何かになりたい



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八日目の蝉

八日目の蝉 (中公文庫) 文庫 – 2011/1/22
角田 光代 (著)


男らしさと女らしさとを求められ
人間らしさを見失う


母親らしさと父親らしさと
子供らしさと大人らしさと


マスカレイド


欲望の先にある根源的な欲求は
なんだっけ?


自分の存在意義を考える


ここにいて良いのか?
私で良いのか?
私じゃなきゃダメか?


私でなくても良いかも


子供を育てる喜び
自分が突っ走る喜び
一緒に楽しむ喜び


好きな人嫌いな人
頑張ること投げること
逃げること


手放すこと
つかむこと
契約ってなんだ


男は妊娠しない
女は妊娠する


子供を育てていく覚悟が違う
女は人生のリスクが大きい


妊娠しない女は女ではなくなる
女は人生のリスクが大きい


自立する女に世間は冷たい
女は人生のリスクが大きい


男はリスクが小さい?
だからくずばっかり


寝ることが
快楽の追求だろうと
愛情の追求だろうと
子孫繁栄だろうと
惰性だろうと


女は妊娠する


子育ては
もれなくついてくる


本来の目的


妊娠すると
もれなく母性が目覚めるのか


母性のない女
母性はあるが子を奪われた女
どこか他人事な男


子供は親を選べない


生まれてしまえば
後は自分の人生を
自分の責任において突っ走る


不幸を親のせいにしても始まらない
親なんてちっぽけな人間に過ぎない
子供なんて勝手に育てばよい


母性のない女
母性はあるが子を奪われた女
どこか他人事な男


生命の営みを思えば
親は子の人生の一部
子は親の人生の一部


全部じゃない
子はやがて巣立っていく


親は子を許し
子は親を許す
男も女も関係ない


でも女は妊娠する
女は母になる
そこから逃げられない


女は母という立場を
奪われることもある


女の人生はリスクが大きい


さて何の話だったか






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グラスホッパー

グラスホッパー (角川文庫) 文庫 – 2007/6/23
伊坂 幸太郎 (著)


劇団にまんまとやられる
主人公は必死だ


結局最後は家族


家族の無事
いや子供の将来
子供にかける想いは無限だ


自分の未熟さを棚に上げ
自分の達成できなかったものを
子供に期待して


だから自分が犠牲になっても
たとえ他人の子供でも
必死に守るんだ


バッタは集まると狂暴になる
根こそぎ草をはみ
後には何も残らない


集まったバッタは集団で移動する
その数はなんと数十億匹
ぶつかり合い
どんどん死ぬ


生き残りをかけ
黒く大きくなり
狂暴になる


集団に耐え切れず
移動に耐え切れず
飢えに耐え切れず


どんどん死ぬ


バッタは卵を産みまくる
何も残っていない大地に
幼虫がはびこる


丸裸になって
バッタが移動したそのあとも
幼虫がしつこく大地を荒らす


再生はいつになるのか


バッタだって将来を託す
子供って大切なんだ





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山猫の夏

山猫の夏 (小学館文庫) 文庫 – 2014/8/5
船戸 与一 (著)


鼻づらを振り回す
とことん振り回す


先に何があるかを語らないのに
圧倒的な実力が反論を許さない


威張り散らした勘違いな者にも
堕落し流れに乗っかっているだけの
自分を見失った人々にも


何の容赦もない
ヒーロー山猫
殺しも脅しも何でもする


人間は誰もかれも
同じ人間であり
優劣などない


必死で生きるものには
手を差し伸べ
害になるものを
とことん懲らしめる


悪人はもちろん
悪人に手を貸すものも
見て見ぬ振りするものも
人をあてにしかしないものも


語り手である主人公は
このままではだめだとは思っていても
自分ではことを起こせない中途半端な感じが


しだいに影響され
すっかり変わっていく


気が付けば私自身も
随分とたくましくなったように
錯覚する


750ページもある
長編の冒険が
みるみる読破されていく快感


読み終わるのがもったいない
圧倒的な面白さ


生き延びろ
生きていさえすれば
こんなに素晴らしい小説にも出会える




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ママのトランクを開けないで

ママのトランクを開けないで (イソラ文庫) 文庫 – 2010/4/5
デボラ・シャープ Deborah Sharp (著), ヒガシマサユキ (イラスト), 戸田早紀 (翻訳)


表紙のワニのお姉さんが
ママかと思ったら
ママは別にいた


ママはワニのお姉さんのお母様


優雅で
お人好しで
帽子好きで


狭い田舎町で
出会いの少ない
平凡で退屈なよくある日常に


よくある死体


そしてママは容疑者に・・・


虫も殺せそうもないママに
人が殺せるわけもなく
娘たちは結束を固める


アメリカの
カラフルな
コメディードラマ


そのまんま活字にするとこうなるのね


かなり切迫した状況にも
ちょっとエッチな駆け引きにも
最後のなぞ解きに至るまで


アメリカのドラマを
テレビで見ているような
不思議な不思議なライブ感


たまにはこんなのも面白い




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